イスラム教のインドネシア人の日常の慣習を知りたい!

技能実習生の写真

「イスラム教ってなじみがなくて良くわからないんだけど」
「宗教上食べられない物など一般的なことが知りたい」
「仕事中に宗教に関する特別なことがあるの?」
こんな方のために書いています。

1|インドネシア人で頭にスカーフを巻いている女性

受け入れているインドネシアの技能実習生の多くはイスラム教です。
女性の場合、顔と手以外はすべて隠れている必要があり、日常的に頭にスカーフのようなヒジャブという布を巻く習慣があります。

インドネシア人の技能実習生

2|何を基準にしている?

イスラム教徒のことをムスリムといいます。
イスラム教徒は神から許される戒律(ルール)が「ハラール(halal)」、禁止される戒律が「ラーム(haram)」があります。

3|禁止されている食べ物とは?

イスラム教徒は豚が食べられず、またお酒は飲めません。
原料や食品添加物に豚やアルコールが入っていてもダメです。
海外の食品を扱う店などで見かけるハラルフードは食べてもよいとされる食品で、
イスラム教徒は安心して食べられます。

4|お祈りについて

基本的に1日5回の礼拝の義務があり、メッカに向かって礼拝を行います。
1回目 日の出前
2回目 太陽が一番高く上る時
3回目 日没前
4回目 日没直後
5回目 夜明け前

仕事によってその時間に礼拝ができないときには
昼休みや休憩時間など空いている時間にやることも許されています。

5|男性のみの特別の礼拝「金曜の祈り」

イスラム教徒の男性がモスクで金曜日の午後以降の礼拝が「金曜の祈り」
この礼拝はモスクで行う慣習のため、男性の技能実習生が休みを希望することが多いかもしれません。

6|断食月(ラマダン)について

1年に1回、約1か月間の断食月(ラマダン)があります。
太陰暦の月の満ち欠けでラマダンの期間が決まるため毎年違います。
断食の期間は日の出から日没まで、水や食べ物を一切口にしません。
夜明け前と日没後の1日に2回の食事を摂ります。
ただし、高齢者や乳幼児、旅行者、妊婦、生理中の人、重病人などは免除されます。
来年のラマダン期間までにやらなかった断食を行わなければならないとされています。

ラマダン期間中が暑い日などは熱中症が心配なので、
水分を積極的に摂るように言ってください。福の通訳からもそうするように説明しています。

7|職場で準備してもらいたい「お祈りのための場所」

お祈りをする場所を貸してあげてください。
お祈りをするスペースがあり静かで清潔な日常的に使える個室の準備をお願いします。
手足や顔などをを清めるために洗うので近くに洗面台などがあると良いと思います。

8|技能実習生を食事や飲み会に誘っても大丈夫?

実習生は自分たちで食べられるものを選びますので
そういう交流の機会を作っていただいて大丈夫です。
地域によってはハラルフードのお店やレストランもあります。

まとめ

聞きなれない言葉や習慣が多く、はじめは戸惑うかもしれませんが、
技能実習生は自分でしっかりやりますので大丈夫です。
分かりにくいことや質問などありましたら、通訳から説明しますので連絡してください。

今回はイスラム教について簡単にお伝えしました。